パーティーイベントのサクラの存在

20代前半の頃、大きな失恋をした。
一緒に出かけていた街には、怖くて行けなくなり、
しばらくふさぎ込み、どんどん痩せていく私を見て心配した友人が、
気分転換にパーティーイベントに参加してみないかと、声を掛けてくれた。
それまで、パーティーイベントと言うものの存在は全然知らなかった。
声を掛けられても、行く気になれず、最初は断っていたが、
次第に気持ちも前向きになり、食欲も戻ってきた私に、
友人がまた声を掛けてくれた。

あまりに誘ってくれるので、パンフレットを見るだけならと思い、
友人が持ってきたパンフレットに目を通した。
パーティーイベントは女性がVIP対応なのか、料金が掛からない。
掛かったとしても、男性は3千や4千円掛かるのに対して、女性は5百円。
それでいて、食事もできてしまうと言う。
いい人に出会えなくとも、ちょっとした食事に行く感覚で楽しんでみようと友人は言う。
私は、これも社会経験のひとつなのかもしれないと思い、参加してみることにした。

参加したパーティーイベントは、結構な人数が集まっていて、
きれいな女性や、今流行りの男性も多くいた。
普通の人も利用するものなのかと思っていたら、
どうやらその人たちは、サクラと呼ばれる人たちだったらしい。
パーティーが開始されても、そのグループは孤立したように、
そこだけ賑やかになっていた。
残りの人たちは、ちょっとマニアックな男性に女性。
まるでテレビでも見ているかのような、アニメの話題で盛り上がる人たちだった。
私たち2人は、ただただ食べ続けたのだった。